#3『はじめにきいてね、こちょこちょモンキー!』同意の第一歩に

今回の絵本は「これが性教育の本なの?」と思われるかたもいらっしゃるかもしれません。

いま、性教育で大事な概念が「性的同意」。その一番最初の一歩になる、生活の中での「同意と境界線」が学べる本です。

 


「人が嫌がることはしない」の、その前に

わたしたち大人は小さい時から「人が嫌がることはしない」という教育を受けてきています。

これはこれでとても大切な教えにみえるけれど、根っこに「自分と相手の嫌なことは同じ」という前提があるような気がしています。

でも実際は、みんな違う。

何が嫌で、何が好きかも、一人ひとり異なります。

だからこそ、聞いてみないとわからない。

以前、講座の報告にもこう書きました。

わたしとあなたは違う体をもっているから

聞いてみないとわからない

どれくらいの距離感が心地が良いのか

5/22の性教育の場は『同意』がテーマでした

 

そんな「きいてみる」のはじめの一歩を、幼児さんと一緒に練習できる絵本がこれ。

くすぐるのが大得意なモンキーくんが、「くすぐらないで!」と言われるところから、おはなしは始まります。

 


「イヤ」と「きらい」をわけること

「イヤ」「No」と言われると、まるで自分の存在を否定されたような気持ちになること、ありませんか?

でも、それは違うのだとおもいます。

「くすぐるのは、やめてほしい」
「でも、あなたのことは大好き」

実はこの2つは、両立します。

やめてほしいのは「やることDo」であって、「あなたBe」ではない。

そういう世界があるのだと知ることが、「イヤ」と言う練習の、いちばん土台になる気がしています。

わたし自身も、子育てのなかでこのDoとBeが混ざっていた頃は、とてもしんどかった。

息子が小さい頃、すごい勢いで、すごい近さで、わたしにぶつかってくる(こどもはじゃれているだけ)。

でもわたしは、強い身体接触が結構にがて。

同意という概念を知らなかった頃は、それを受け取れないわたしがいて、我慢するか、拒絶するか。

そのどちらも、わたしも息子も苦しめて、わたしは自分を責めていました。

そのときに

「ママはあなたのことがとても大好き」
「でも、ぶつかってこられるとびっくりする」
「このときはぎゅーってしよう」

と話せるようになって、お互いがすごく楽になりました。

この話は講座でもよくお話ししています。

 


いちばん練習が必要なのは、大人かもしれません

「同意とはNoということ、Noを受け取ることとセット」

生活のなかのこんな小さな場面に、同意の練習はたくさん転がっています。

そしてこれは、子どもに教えるものというより、わたしたち大人がまず練習するものなのだとおもいます。

この本を読んだあと、ぜひ一度「こちょこちょしていい?」ときいてみてください。

もし「イヤ!」と返ってきたら、「おしえてくれてありがとう」と受け取ってみる。

その小さなやりとりが、「イヤと言っても、大好きは変わらない」を体験する、はじめの一歩になります。

 


【幼児さん向け】今日ご紹介した性教育の本#3

「はじめにきいてね、こちょこちょモンキー! 同意と境界、はじめの1歩」

文:ジュリエット・クレア・ベル
絵:アビゲイル・トンプキンズ
訳:上田勢子・堀切リエ
(子どもの未来社)

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わたしのおすすめの性教育の本を順番にご紹介していきます
子育てしてきた体験、そして性教育講師として10年以上講座をさせていただき、そのなかで出会ってきた本を、わたしの目線による感想と共にご紹介します

最後まで読んでくださって、ありがとうございます

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