だっこのおんぶの専門家が哲学を学ぶ日

2025/10/18,19の2日間は
アカデミックベビーウエアリングカンファレンス
略してABC
これはわたしたち「だっことおんぶの研究所」が主催する学会になります
わたしはおんぶと力学というテーマで学会発表したり
そしてわたしはなぜか毎年司会を任命されて結構な特等席で聞いています

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今年のテーマは
「尊重」という関係のはじまりを問う
-支援現場での傾聴と対話-
というなかなか重めの言葉ですが、大雑把には、他者理解を哲学から観る、というテーマだったなと感じています
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わたしは大学の専攻は物理ですが、物理学はニュートンがでてくるまでは「自然哲学」と呼ばれていて、「倫理」に近い学問、つまり物理と哲学はとても近い世界にあります
なので今回のテーマはよだれが出る面白さでした
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特に、最近動画などでもよくお見かけする、哲学者の谷川嘉浩さんのネガティブケイパビリティーと他者理解のお話はめちゃくちゃ面白かった
わたしは司会するにあたって、登壇される先生方の本を取り寄せて読んだのですが、この谷川さんの「スマホ時代の哲学」はめちゃくちゃおすすめです
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最近、本を読む力がかなり落ちていましたが、久しぶりに集中して一気に読みました

↑懇親会でも気さくに話していただきました!
このままの勢いで、こちらの2冊もセットで読むと理解が深まります
「ネガティヴ・ケイパビリティで生きる -答えを急がず立ち止まる力-」
ご講演のなかで、印象にのこっているのは、
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「支援」を目指すと「支援」からずれてしまう
「 」の中はいろんなものが当てはまると思います。目的にしてしまうと本質からずれてしまう。
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そして
人間は”マルチタスク”はできない
ということ。スピードを早めることはできるが、本質は1つしかできない。これは、子どもをふくめた相手と向き合う時に、とても大事な考え方だと感じています
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基調講演は北海道大学の染谷先生のお話はまず題名にしびれる
「あなたではない私があなたを理解すること
-他者理解をめぐる小さな哲学的考察-」
わたしがあなたになってしまったら
(もちろんそんなことは本質的にできないのだけど)
「他者」として理解することはできない
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わたしとあなたはちがうから
同じになり得ないから
完全に理解できないけど
理解しようとする
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これは、わたしがライフワークでやっている、レゾナントコミュニケーションともとても通じるところです
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だっことおんぶは
抱っこする人と、される人
どうすると気持ちがいいのかという他者理解が伴います
子育ても、家族という関係性も、究極の他者理解ですね
こんなふうにやれば、他者のことがわかるよ、なんて答えがないことだからこそ、哲学が助けてくれるのだと思います
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谷川さんは、動画もたくさんでているのでおすすめですよー
わたし=ベビーウエアリングコンシェルジュも、抱っこする人される人、それぞれがなにを感じていらっしゃるかを、完全に理解することはできないけど、理解しようとする努力を携えて、これからも活動していきたいと思います

全国にいるベビーウエアリングコンシェルジュ。沖縄から、北海道まで!このネットワークが私たちの強みです。必要があったらわたしに相談してください。全国のコンシェルジュにお繋ぎします。




