エゴという名のブーメラン_『自意識と創り出す思考』を読んで_その①

2020年の最後のほうからシステムリーダーズ実践コミュニティーに所属し仲間たちと『学習する組織』について学んでいます

その仲間たちと年末の早朝6時半から開催した読書会で読んだ本自意識(アイデンティティ)と創り出す思考 

 

会社員だったり、お母さんだったり、いろんなカテゴリー(しかもカテゴリーももはやよくわからないメンバー、私もだけど)の人がいてこの時間しか合わなかったのだけど、2020年から21年の今だからこそ受け取れるものがたくさんあったので、メモを残しておこうと思います

ここでいう自意識とは『自分とは○○だ』といった自分に対する認識のこと

例えば

自分はダメなやつだ
自分は気がきく
自分は怠惰だ
自分は努力家だ

などなど、これみんな何かしら持っていますよね

そしてこの本が一貫して言っているのは
『自意識といった自分をどう認識しているのかと、自分が作り出す成果に何の関係もない』
ということ

 

これをもうありとあらゆる例をもって、レディガガからベートーベンからタバコのマルボロまでつかって、説明がされていました

これって、”自己肯定感”とか”自尊感情”とかを探究している人にとっては、けっこうな違和感のあることだと思ったんですね
何を隠そうわたしもその違和感を感じる1人でした

例えば『自分を素晴らしい存在だと扱わないと、素晴らしい成果は出せないんだ、だからまず自分を大切に』といったメッセージはあらゆるところに溢れていると思う

それは大人用自己啓発系の本から、子育ての指南書まで、、

 

この本はそれに対して『ほんとにそうなの?あなたが自分をどう思うかと、何を創り出すかは関係ないんじゃないの?』と言っているのですよ(作者もこれは自己啓発への挑戦状だ!といってました)

 

自分を素晴らしいと扱わないと成果はでない
自分が素晴らしいかどうかと創造物は関係ない

わたしにとっては、どっちもあるとも思えるし、違和感もある

 

このはまりそうではまらないうずうずしたもやもやした感じを自分でおさめたくて、言語化してみました。なのでこの本の紹介というよりは、この本に刺激されたわたしの考察だと思ってくださいませ

 

感じたのは、『自分を素晴らしい存在だとして扱う』という手垢がついた言葉を、どの『深さ』で使っているかで、どっちの表現もありうるということ

 

『自分を素晴らしいと扱わないと、、、』私自身結構こういうことやってきた

『わたしは素晴らしい』というアファメーションをかけるーとか

『わたしは素晴らしかったらあんなことこんなことできる』と紙に書き出すワークとか

 

あらゆる本を読んで、資格、勉強いろいろやった、、(あぁ、書いていてかなり恥ずかしい)

 

だいたい『わたしは素晴らしい』と言っている時点で、そもそも自分を素晴らしいと思ってないよね、が見える

ほんとに素晴らしかったら、わざわざ自分に言い聞かせなくていいもんね

 

ただ、こんなことが言えるようになったのは、ほんとに最近のことです

 

この本では、『わたしは素晴らしい』と自分に言い聞かせることで『もともとわたしは素晴らしくない』をすりこむこの行為を”ブーメラン効果”と呼んでいた

 

いやーまさにそう

自分の投げたブーメランをくらって血だらけってかんじ笑

 

私は自意識向上ブーメランが勉強に向いたけど、これが例えばファッションとかお化粧とか体を鍛えるとか、そういう方向に向く人もいるとおもう

(世の宣伝広告をこういう視点で見るとめちゃくちゃ面白い)

 

同時に、こんな自分でも仕方ないよねといった説得にもえらく時間とお金をかけた気がする

本を書いているこの人は、活躍しているあの人は、こんなことやあんなことがすごいから、わたしとこんなに違うから、できなくてもしょうがないよー

 

その証拠を探すために本を読んでいたりするから、もはやコントのようだ汗

 

こうして自分はすごいと思った方がいいよ、という隠れブーメラン啓蒙活動と、すごくなくても大丈夫よという慰め活動のいったりきたりをどんだけやり尽くしたかわからない

そして、たちが悪いのは、たいして結果は出してないけど、とにかく行ったり来たりが忙しいので、なんかやった気になったりするのですよ

 

本の中では、2つの緊張構造という例でこれが説明されていました

物事を動かすには、緊張構造が必要です。ここではゴムを伸ばした状態が緊張構造という例になっていて、伸ばさないと、次の縮む(行動が起きる)という動きが起きないということ

だから何かをなすにはゴムを伸ばさないといけない

 

ただ、厄介なのは、自分が創造したいもののために行動をおこすゴムだけならシンプルなのに、そこに、自意識というゴムをもう一個絡めちゃっていること

それをなす自分はこうあらねば、こうみられないとといった、自意識のゴム
(例の1つとして出てくるホットケーキミックスの例はめちゃ面白い!本を読んでね!)

2つのゴムをもった構造は一つの時よりも複雑になる。つまり、自意識がことをよりややこしくしているということになるのだ

この自意識のゴムがいらないんじゃね?と切断された時、ただ、創りたいものをつくるというゴムだけになり、構造は一気にシンプルになる、緊張構造が動き出す!

 

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